事業を契機とした高収益作物への転換と農地集積
整備前
区画が狭小かつ不整形で農道も狭く、排水不良に悩まされ、営農する上で不利な地区だった。また、山林が混在し耕作放棄地も年々増加していた。
基盤整備
区画整理による作業効率の向上と高収益作物への転換
●区画整理により、区画が整形され、排水路と農道が整備されたことにより事業実施前と比べて作業効率が向上した
●用水施設を整備したことにより、用水を必要とする作物の作付が可能になった
生産現場
新たな高収益作物の導入畑地かんがい施設整備による高収益作物の導入
●以前から作付が行われていた馬鈴薯、甘藷、ニンジンだけでなく、里芋、ニラなどの新たな高収益作物の導入が進んだ
●畑地かんがい施設を整備することにより、ネギやナスといった収益性の高い作物に転換
加工・流通
6次産業化・ブランド化
●地区で栽培された甘藷は、農家自身の手で干しイモや焼きイモとして加工・販売まで手掛けている
●ニラは、茨城県の銘柄産地指定を受け、「美野里緑王」とブランドニラとして市場に流通している
担い手
中間管理機構を活用した担い手への農地集積
●事業を契機として、担い手への農地集積が大幅に進展した
●担い手 実施前 1人 → 実施後 10人
●機構活用面積(率)実施前 0.4ha → 現在 23.4ha(81.3%)※平成29年時点
高収益作物の作付による収益額の増加
●事業を契機とし担い手へ農地集積を進め、より大規模な営農が可能になった結果、馬鈴薯、甘藷など以前から作付が行われていた作物は作付面積が増加した
●事業により用水を整備した結果、既存の作物だけでなく、ニラなどの新たな高収益作物の作付が可能になった
工夫のポイント
●生産基盤の整備により、営農効率の向上と高収益作物の導入
●6次産業化及び作物のブランド化
●農地中間管理機構を活用した担い手への農地集積
●位置:茨城県小美玉市 ●主要作物:里芋、ニラ、馬鈴薯、甘藷、ニンジン、飼料作物 ●地区面積:33.4ha
●主な支援施策:国営土地改良事業石岡台地地区(S43~H1)県営かんがい排水事業(H7~)